看護業界で働いてきた人が取得してきた資格や職務経験などを生かして転職したいと考えると幅広い選択肢が提供されています。看護業界内での転職で典型的なのは病院やクリニック、老人介護施設や訪問看護ステーションといった医療や介護の臨床現場での仕事です。
看護師資格を有している人は特に、その職能を直接的に生かすために臨床現場を選びがちですが、実際には他にも多数の候補があります。臨床で学んだ技術を生かすために検診センターや検査施設で働くことも可能です。また、臨床を支える仕事をしようと考えたら治験に携わる道も開けていて、その取りまとめをする治験コーディネーターや監査を行う臨床開発モニターとなっても活躍できるでしょう。同様に、臨床外での仕事として医療機器の開発や営業に関わることもできます。臨床現場にもともと出入りしていた経験をもとにして適切な形で医療スタッフとのコミュニケーションを取れるのは医療系で看護の仕事をしていた人だからこそできるスキルとなるでしょう。
また、医療や介護の現場をよく知る人材として行政に関わる道も選べます。看護スキルは学校や保育園などでも重宝されるため、子供たちの世話をするのが好きな場合には教育施設を選ぶのも良い考え方でしょう。看護業界を広く捉えると職場は患者や高齢者を対象とする臨床現場だけではありません。幅広い選択肢の中から自分の経歴を生かして活躍できる場所を探すのが転職の際には重要になります。